2015年ベストアルバム

こんにちは。2015年も残りわずかになってきましたが、ここで2015年のベストアルバムを発表いたします。
毎年年末には「今年のベストアルバム」は決めていたのですが、発表する機会がなくずっと今まで来ていました。今年は頑張って発表したいと思います。

今年はあんまり新しいアルバムを聴けなかったので、トップ5のみとさせてください。
ごめんなさい。

No.1: Negicco / Rice & Snow

 文句なし、ダントツの1位です。今年のnegiccoはこの2ndフルアルバムの発売に始まり、赤坂Blitz、日比谷野音でのライブを成功させ、同郷のスーパースター小林幸子との共演、ネギフェスの開催、シングル「ねぇバーディア」の大ヒットなどなど、ブレークの年と言っていい年でした。
Negiccoはとにかくメロディメーカー達に恵まれていて、彼女達の、それらをきちんと歌いこなす才能も相まってここまで来ていると思うのですが、本作品でも当然のことながら見事に表されています。以前のレビューにも書きましたが、このアルバムに参加しているアーティスト達は、矢野博康、西寺郷太、ジェーン・スー、田島貴男、Shiggy, Jr.、口ロロの三浦康嗣など個性のある人たちばかり。それを見事なハーモニーで歌いこなす彼女達が素晴らしいアルバムに仕上げてくれました。

No.2: Brian Wilson / No Pier Pressure

 前作 “The Big Beat 1963″を「前作」と言っていいのかよく分からないけど、とにかく前作から2年振りの作品。もう73歳だと言うのに、以前の寡作振りから豹変しコンスタントに作品を発表しています。この作品でもさすがブライアン・ウィルソンと言える最高のコーラスワークと曲の気持ちよさがふんだんに聴けて、今年の夏はこのアルバムを聴きまくっていました。とにかく冒頭のブライアンぶりが圧巻というか、ブライアンにしか出来ないブライアンの世界そのもので、正直涙が出そうになりました。これマジです。
Al JardineやBlondie Champlinと言ったビーチボーイズのメンバー(Blondieは元メンバーですが)は鉄板として、本作ではカントリー界からKacey Musgravesも参加。彼女とのデュエットが声が聞ける “Guess You Had To Be There”が何とも微笑ましくて。
(蛇足ですが、Kacey Musgravesは、Taylor Swiftなき後のカントリーミュージック界における女性ヴォーカリストの中心人物として頑張って欲しいアーティストです。)

No.3: Babyface / Return Of The Tender Lover

 一方こちらのBabyface。8年振りの作品。ただこの前作はカバー集だったので、オリジナルアルバムと言う意味では10年振りです。
アルバムのタイトルでピンと来る人もいるかも知れませんが、1989年に大ヒットした Tender Loverというアルバムに対する自身のオマージュとも言える作品で、あの頃流行ったメロディアスなR&Bサウンドが見事に再現されていて、私の様な50歳前後の人間にはグッと来る心地良さでした。特に前半のアップテンポの曲は、ノレます。また改めてレビューを書きたいと思います。

No.4: Willie Nelson & Merle Haggard / Django & Jimmie

 こないだのレビューにも書きましたけど、カントリーミュージック界のレジェンドと言っても良い、82歳と78歳のちょいワルジジイたちの作品 (言葉悪くてごめんなさい)。この2人のバイタリティーに驚き、感動した作品。この調子だと、あと4~50年はやってくれるんじゃないかと思いました。ただMerle Haggardの方は入院していると言うニュースもあって、ちと心配。

No.5: Marcus Miller / Afrodeezia

 マーカスミラーはここ最近、3年おきぐらいにオリジナルアルバムを出している。前作 “Renaissance”や、その前の “Marcus”あたりからは、アルバムタイトルから想像付くように、アフリア音楽の影響がやや強まった作品。そのところが、都会的なマーカスを望む人からは今ひとつかもしれないけど、彼の最高にファンキーな、唯一無二のスラッピングベースは十二分に堪能できますし、期待通りの作品だったと言えると思います。

ということで、今年もこのブログを見て頂きありがとうございました。今年はあんまりレビューできなかったことが残念でしたが、来年は心を入れ直して頑張ろうと思いますので、ご声援おねがいします!

来年も宜しく!

Garth Brooks / Beyond The Season

 気が付けば今年も残り1ヶ月を切ってしまいました。街中でもだんだんとクリスマスの装いとなってきましたので、1990年代を代表するカントリーアーティストであるGarth Brooksが1999年に発表したクリスマスアルバムを紹介します。

内容は、他のクリスマスアルバムでも言えることなのだろうがスタンダード曲が中心となっている。全体的には、家族でゆっくりと聴ける雰囲気の、おとなしいアレンジの曲が多めなのだが、それとは逆に、カントリー風のクリスマスパーティーにうってつけな、”The Old Man’s Back In Town”、”Santa Look A Lot Like Daddy”、”White Christmas”のような、いかにもGarth Brooksらしい典型的なカントリー的な曲もしっかり収められていて、クリスマスの昼間から外でパーティーなんかをする人たちがいたらかなり楽しめそうな内容になっている。

Tracks:
01: Go Tell It On The Mountain
02: God Rest Ye Merry Gentlemen
03: The Old Man’s Back In Town
04: The Gift
05: Unto You This Night
06: White Christmas
07: The Friendly Beasts
08: Santa Looked A Lot Like Daddy
09: Silent Night
10: Mary’s Dream
11: What Child Is This

Willie Nelson & Merle Haggard / Django And Jimmie

 2015年発表のカントリー界の大ベテラン、Willie NelsonとMerle Haggardによる作品。Willie Nelsonが82歳、Merle Haggardが79歳という、すごいコンビによる作品だが、まだまだ衰えを知らない2人のバイタリティーにはただただ脱帽である。

 アルバムのタイトルは、ヨーロッパ初のジャズミュージシャンとも言われるDjango Reinhardtと1920年代に活躍したカントリーシンガーJimmie Rodgersであり、彼らへのリスペクトアルバムとなっている。これは、WillieとMerleが1983年に発表したアルバム、Poncho And Leftyに通じるものがある。

さて、アルバムの内容だけど、とにかく元気。老いは全く感じさせない。2人とも昔はちょいワルオヤジだった(若い頃は当然のようにマリファナ歴あり)が、本作に収められた”It’s All Going To Pot”なんてタイトルを見ると、「おー、元気だな2人とも」と思っちゃうわけだ。

その他にも特筆すべきは、この2人に加えて今年80歳になったBobby Bareを交えた、合計241歳トリオで亡きJohnny Cashを歌う”Missing Ol’ Johnny Cash”だろう。こういう曲はこの3人でしか歌えないのではないか。皆老いを感じさせず、リラックスした演奏と歌唱は文句無しの聴きどころだ。

これからもずっと元気に活動して欲しい。多分期待に応えてくれるだろう。

Tracks:
01: Django And Jimmie
02: It’s All Going To Pot
03: Unfair Weather Friend
04: Missing Ol’ Johnny Cash (featuring Bobby Bare)
05: Live This Song
06: Alice In
07: Don’t Think Twice, It’s Alright
08: Family Bible
09: It’s Only Money
10: Swinging Doors
11: Where Dreams Come To Die
12: Somewhere Between
13: Driving The Herd
14: The Only Man Wilder Than Me

Kirk Whalum / Romance Language

 2012年発表の作品。昔はDavid Sanborn大好きだった私ですが(今でも好きですが)、サクソフォンをエモーショナルに吹き上げるよりも多少抑え気味に吹くのが好きになり、聴き始めたのがこのカーク・ウェイラムである。
さて本作品は、どうやらあの名盤、ジョン・コルトレーンとジョニー・ハートマンによる”Coltrane & Hartman”へのオマージュとも言われている。この1963年の作品には6曲が収められているのだが、その全てが本作にも収録されている。しかも前半6曲がそうで、しかも曲順まで一緒ということだから、偶然ではあるまい。どうぞ聴き比べてください、と言わんばかりだ。

で、聴いてみた。

この全般的に抑え気味な演奏は、やっぱりいい。Kirk Whalumのサックスはもちろんなのだが、主にリードヴォーカルを務めるKevin Whalumの声が暖まるのだ。この、優しく語りかけるような、ロマンティックで心暖まるヴォーカルには、きっとメロメロになってしまうだろう。Kirkも決して出しゃばることなく、Kevinのヴォーカルをきちんと生かした演奏を聴かせてくれる。
私にとってのベストトラックは、ソウルフルでありコンテンポラリー・ジャズのエッセンスもしっかり残した”You Are Too Beautiful”。KirkのサックスとKevinのヴォーカルの絡み方が絶妙で、Kirkの近年の作品には必ず参加しているギタリスト、Kevin Turnerのソロも見事な絡み具合だ。

忙しい毎日を過ごしていると、ゆったりした、ロマンティックで落ち着く音楽でリラックスしたいものだが、この作品はうってつけだと思う。
ただ、このレビューを書いている真夏だとちょっと暖まり過ぎてしまう。冬〜春あたりに聴くと心も暖まると思う。

Tracks:
01: They Say It’s Wonderful
02: Dedicated To You
03: My One And Only Love
04: Lush Life
05: You Are Too Beautiful
06: Autumn Serenade
07: Almost Doesn’t Count
08: I Wish I wasn’t
09: I Wanna Know
10: Spend My Life With You

Bob Dylan / Together Through Life

 2009年に発表された、Bob Dylanのスタジオアルバム第46作。

34枚目のスタジオ録音作品、というよりは、デビュー47年目って方がすごく感じるだろうが、もう眼をつぶって黙って聴く大人のロック、と断言してしまっていいだろう。

冒頭の”Beyond Here Lies Nothin'”のロス・ロボスっぽさに一瞬驚いたが、案の定ロス・ロボスのDavid Hidalgoがバックを務めていた。これ以外の曲でも、ロス・ロボスが持つルーツロック(それもかなりブルース寄り)的な部分を持った全10曲、どれも他の人では同じように表現はできない、ありきたりな言葉をあえて使うなら「渋い」曲が続くんである。「文句あっかー!」と言われているかのような、貫禄である。
全般的には私の大好きなブルース色の強いロック調の曲が多いのと、シンプル、かつ味のある演奏が満喫できるので、とても好みの内容である。ボブ・ディランの声は、もうかなり枯れて来ちゃってるんだけど、この枯れた味がたまらなくいい。私自身もそんな歳になってきたのでしょうか。

私が個人的に一番気に入ったのは、”If You Ever Go To Houston”。バックのアコーディオンとゆったりしたスネアに乗せた彼のヴォーカルは、人生について朗々と歌い上げているのかと最初思ったが、よくよく歌詞を聴いてみると、「ヒューストンに行ったら右側を歩け/ポケットに手を入れてガンベルトをきっちりと締めろ」みたいな歌だったりするのだ。

全10曲というのは少ないかもしれない。合計時間も46分と、昔のレコード時代の長さと言える。けど、聞き応えは十分。まだまだこのじいさん(失礼)は当分の間ロックできるぞ!と確信できる作品だった。

なおご参考までに、このアルバムはビルボード誌のトップアルバムチャートで全米No.1を記録した。なんて懐の深い国なんだ、アメリカは。

Tracks:
01: Beyond Here Lies Nothin’
02: Life Is Hard
03: My Wife’s Home Town
04: If You Ever Go To Houston
05: Forgetful Heart
06: Jolene
07: This Dream Of You
08: Shake Shake Mama
09: I Feel A Change Comin’ On
10: It’s All Good

聴いたアルバムの簡単なレビュー。

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。