Stanton Moore / Conversations

 この4月に来日公演を行うStanton Mooreの2014年作品。
メンバーは、以前からStanton Moore Trioとして活動しているJames Singleton (bass)、David Torknowsky (piano)とStanton Mooreの3名。

Stanton Mooreは、出身であるニューオリンズをベースにした、グルーヴィーで正確なジャズドラミングが持ち味です。ニューオリンズジャズは、日本では今ひとつメジャーなジャンルになりきれていない気がするのですが、4ビートをベースにした独特のリズムを刻む彼のドラミングを聴くと、これぞ本場のジャズ、と言えるのではないでしょうか。音楽好きなら、MetersやDr. John、Dirty Dozenと言った、セカンドラインファンクのアーティストの音楽と非常に通じるところがあって、Stanton Mooreの音楽の根っこはこう言ったアーティストとつながっていることがわかると思います。

キレのいいStanton Mooreのドラムス、転がるような、これぞニューオリンズと言えるDavid Torknowskyのピアノ、ブルージーなJames Singletonのベース、全てが見事に調和していてとても心地よいです。こんなジャズが日本でも普通に聴ければいいのにと思います。4月の公演が待ち遠しく感じる今日この頃。

Tracks:
01: Lauren Z
02:Carnival
03: Driftin’
04: Magnolia Triangle
05: Waltz For All Souls
06: Tchefunkta
07: The Chase
08: Big Greaze
09: In The Keyhole
10: Paul Barbarin’s Second Line
11: Prayer

AC/DC / Live At River Plate

 2012年発表のライブ盤。2枚組、19曲の迫力。昔から大好きなバンドで、今でもこの音を聴かせてくれるのはとても嬉しい。ブライアン・ジョンソンの声が衰えてきてるのは、正直否めないけれど、しっかりとブルースに根付いたハードロックを披露してくれてます。大ベテランゆえ知られてる曲ばかり。それぞれの曲、イントロを聴いただけで「おーっ!」となります。アルバムの最後は、いつものように”For Those About To Rock”で締めてくれます。
パフォーマンスだけでなく、オーディエンスの熱狂的な歓声もライブを盛り上げてくれてます。本作はリオデジャネイロでの録音。この臨場感の真っ只中で一度ライブを実体験してみたいと思わせる、いい作品です。

Tracks:
[Disk 1]
01: Rock ‘N’ Roll Train
02: Hell Ain’t A Bad Place To Be
03: Back In Black
04: Big Jack
05: Dirty Deeds Done Dirt Cheap
06: Ahot Down In Flames
07: Thunderstruck
08: Black Ice
09: The Jack
10: Hells Bells

[Disk 2]
01: Shoot To Thrill
02: War Machine
03: Dog Eat Dog
04: You Shook Me All Night Long
05: T.N.T.
06: Whole Lotta Rosie
07: Let There Be Rock
08: Highway To Hell
09: For Those About To Rock (We Salute You)

(Apple Music)

Charlie Daniels Band / Live From Iraq

 2007年の作品。2006年のUSO(米軍慰問団)によるイラク慰問の際のライブです。

もともと政治的なメッセージを含んだ曲を発表してきたバンドということもあるのか、こういうところでの慰問ライブはものすごく盛り上がります。イラン人質事件発生後に発表された”In America”やアメリカ南部賛歌(この精神は南北戦争以来ですね)である”The South’s Gonna Do It Again”、慰問を始めて作ったという”Iran Blues”など、結構盛り上がってます。”Saddle Tramp”、”Floreeda Road”と言った長尺の曲は、サザンロックらしい構成で、特に”Floreeda Road”での4分に及ぶドラムソロは素晴らしいです。鋭い速さでバスドラムを刻むPat McDonaldの足が良く持つなと思います。一方で19世紀に作られた、神への賛歌として有名な”How Great Thou Art”も披露。ここではCharlie Danielsの迫力のある歌唱が聴かせます。

そのほかの曲も、さすがヴェテランと思わせる演奏。ライブバンドとしても素晴らしいとしか言いようがありません。一度実際に観たいと思うのですが、リーダーのCharlie Danielsはもう80歳ですし、ソロで作品は出してるけどバンドとしての活動は最近は行っていない様なので無理かな。

今更サザンロックを聴き始めようとする人はあんまりいないのかもしれませんが、もしいるのであれば、入門アルバムとしてあげても良いのではと思うカッコよさでした。やっぱりサザンロックはライブに限りますな!

Tracks:
01: Intro (Notte Pericolosa)
02: In America
03: The South’s Gonna Do It Again
04: The Legend Of Wooley Swamp
05: Saddle Tramp
06: Simple Man
07: Iran Blues
08: Floreeda Road
09: Long Haired Country Boy
10: Uneasy Rider
11: How Great Thou Art
12: Drinkin’ My Baby Goodbye
13: Rocky Top
14: The Devil Went Down To Georgia

(Apple Music)

2016年ベストアルバム (5~1位)

皆さん、今年のベストアルバム10~6位は楽しんでいただけましたでしょうか。見てない人はこちらから見てくださいね。
では、年末まで時間もないので早速行きましょう。

No.5: KIRINJI / ネオ
 堀込兄弟からなるキリンジから、兄貴が引き継ぎ5人のメンバーを加えた新生KIRINJIになって2作目のアルバム。
詳細は別の機会にしたいのでここではあっさり。「The Great Journey」でのRHYMESTERとのコラボにはとにかく驚いたけど、見事にハマってる。もうちょっとKIRINJI色が強ければ良いけど。次の「Mr. Boogieman」は弓木ちゃんのヴォーカルがアイドルみたいでかわいらしい。次の「fake it」は昔からのキリンジっぽさがかえって懐かしく、「恋の気配」ではコトリンゴさんの大人なヴォーカルがいい雰囲気。という風に、実にバラエティに富んだ個性をこれでもか!と言うくらい聴かせてくれる。昔から一風変わってるけど根っこはしっかりしているキリンジの本質は全く従来通り。楽しんで聴けました。

No.4: Gerald Albright / G
 彼がデビューした頃(1980年代半ば)は、私は単なるGrover Washington Jr.のフォロワーくらいにしか考えていなくて、あまり注目はしてませんでした。そんなわけで、今までGerald Albrightの作品はほとんど聴かずに来ていたのですが、Apple Musicを使うようになって久しぶりに聴くことにしましたが、いい。スムーズジャズというジャンルの中でも、サックス系の作品ではまさに鉄板!の1枚です。
ミドルテンポ中心の作品で、流れるようなプレイはスムーズそのもの。いい意味でBGMにうってつけの仕上がりになってます。ヒップホップ界でもベテランとなったDoug E. Freshとのコラボ作品もあって、当然これは雰囲気がずいぶん違うのですが見事にハマってます。

No.3: Negicco / ティー・フォー・トゥー
 2015年は彼女たちの「Rice & Snow」をダントツのベストアルバムに挙げ、2年連続ベストを…ということでしたが、残念。
曲は例によって名曲ばかりです。楽曲にも恵まれ、才能がどんどん花開いているような気がします。3人のヴォーカルもそれぞれの個性が生かされていて、アイドルというよりはヴォーカルグループと言って良いと思います。
1点残念だったのは、前作までのようなバラエティに富んだ感じが薄れたためか、「おとなしい作品」に仕上がってしまったのかな?という点です。先に書いたように、それぞれの曲についてはすごく良い出来だと思っていますが、メリハリがもうちょっと欲しかったかも。
あと個人的には、もっとConnieさんの曲が聴きたいです。

No.2: ​Willie Nelson / For The Good Times: A Tribute To Ray Price
 今年はカントリー界でもMerle Haggardが亡くなり、だんだんとアウトロー系の人たちがいなくなってきて寂しい感があるのですが、そんな中まだ精力的に活動を続けているWillie Nelsonの最新作。故Ray Priceへのトリビュート作品となっています。軽快なThe Time Jumpersとの共演、またストリングスたっぷりの優雅で美しいRay Priceの名曲の数々を、83歳の年季の入った大人の魅力で歌い上げてくれます。
秋の夜長にはよく聴きました。

No.1: 東京女子流 / REFLECTION
 昨年12月25日発売ですので、今回からのルールで今年のベストアルバムの対象になりました。メンバーが4人になって初の作品で、サウンドもかなり新しいことに挑戦しています。卒業・引退した小西彩乃を惜しむ声が強かったのと、K-POP的な要素が本作に散りばめられていたことから、当初のファンからの評判は今一つという印象でした。私としては、過去からの熱狂的なファンではないので、そういう先入観がなければとても良いポップアルバムに仕上がっていると思いました。アルバムタイトル曲を始めとして、4人のヴォーカル面での個性がよく出ています。発売から1年経っていますが、未だに聴きまくっております。
最新シングルの「ミルフィーユ」もとてもいいですよ。

以上で、2016年のベストアルバムの発表を終わります。
来年ももっといろんな音楽に出会っていきたいと思います。
それでは、良いお年を!(&ハッピーニューイヤー!)

2016年ベストアルバム (10~6位)

2016年もいよいよ最終日ですね。皆さんはどんな年でしたか?私は色々ありました。音楽界ではスーパースターが多く亡くなる年になってしまい寂しい限りでしたが、このことはAmebaブログの方に書くとしまして、恒例となりました今年のベストアルバムの発表をしたいと思います。今年はいろんな作品に出会えましたので、昨年からパワーアップして10枚の作品を2つの記事に分けカウントダウン方式でご紹介します。

なお、今年から対象作品の定義をしっかり書いておこうと思います。昨年まではその年の1~12月までに発表された作品にしていたのですが、原稿を書き終わった後でリリースされた作品とかもあったので、今年から「前年12月から今年11月までに発表された作品」にしたいと思います。聴き始めた頃はまあまあかな?と思っていたものが、年が明けると結構いい、みたいになることも多いので。

それでは発表です。

No.10: サ上と中江 / 夢見心地
 これは来年のベストアルバムでどこかに入れようと思ったら、11月30日発売ということを知り、慌てて今年のベストにランクインさせました。サイプレス上野(36歳)と東京女子流の中江友梨(19歳)のジェネレーションギャップ・ヒップホップユニットによるフルアルバム。
予想通りユルめの展開。このユニットであんまりトンがっても…と思うので、これはよし。
特に前半の流れは結構いいですよ。ジェネレーションギャップをネタにした「SO.RE.NA」を始め、出身地方ネタ入りの「マイ・ホームタウン」(元LinQの深瀬智聖も参加)など、素直に楽しめます。中江友梨の大阪弁ラップが好きです。
昨年発売されたミニアルバムと重複する曲があるけど、リミックスとかを変えてるようなので、そこは多忙な二人ということもあるのでご勘弁。

No.9: Metallica / Hardwired… To Self-Destruct
 メタリカ、8年振りの通算10作目作品。初期はスラッシュメタルはうるさくて聴かなかったので、メタリカも当然のことながら聴く対象ではなかったのですが、本作がコアなファンにイマイチ受けが良くなかったとの情報を聴いた(実際は良く分かりませんが)ので、聴くことにしました。こういうきっかけもあるんですよ。
最初のHardwiredのテンポ、特にスネアドラムの速さには若干辛さを感じたけど、それ以降は「結構いい」印象。このエッジの効いた音は結構好きかもしれない。本作はCDで言うと2枚組12曲入りですが、一気に聴き通せました。確かに昔のスラッシュメタルの印象は薄くなってて、むしろハードロックにかなり寄った感じもあるけれど、メンバーみんなが50代半ばということからすると私は十分ありと思います。

No.8: Chuck Loeb / Unspoken
 年末Fourplayのメンバーとして来日する予定が中止。病気とのことで心配な、そんなチャック・ローブの最新作。私は彼の明るい陽射しのようなアコースティックギターが好きで、この作品でもその魅力をふんだんに発揮してくれます。最近はFourplayよりも一緒にやってる気がするJeff Lorber参加曲もあり、例によってJeff Lorberサウンドっぽくなってるものの息の合い方は言うまでもなし。

No.7: The Rolling Stones / Blue & Lonesome
 新作リリースがらみのニュースでは、今年の後半の話題をかっさらったストーンズ。11年振りのスタジオアルバム。
以前の記事でも書いてますが、あんまりストーンズに思い入れがない私です。でもカバーアルバムと聞いて興味が湧き、カバーしているアーティストたちに唸り、たまたま別室に居合わせたためゲスト参加したエリック・クラプトンのスライドギターに感動し、ミックのヴォーカルに心動かされ…みたいな作品でした。
あれから、大好きなオーティス・ラッシュのコブラ時代のアルバムを押入れの奥から見つけ出して聴いてます。

No.6: ESPECIA / CARTA ~Selection~
 大阪・堀江で活動していたESPECIAが東京で活動することになりメンバー5名のうち3名が脱退。このニュースはちょっとした衝撃であったが、そんな彼女たちがその直前にリリースしたフルアルバム。このまま彼女たちがやっててくれたら…と思っても仕方ないが、新作が出るたびに魅力が開花していってただけに残念。本作でも80年代ファンク大好き!な作品に仕上がっている。聴くたびにその魅力を感じる。アイドルグループと言えばグループ名の最後に数字が入る人たちしか知らないとしたら、それはそれで大変もったいないことです。

5位から1位の発表は、次の記事で。

聴いたアルバムの簡単なご紹介。

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