The Manhattan Transfer / The Junction

 マンハッタントランスファーの久し振りの新作です。2018年発表。

2014年にグループのリーダーであったTim Hauserが死去し、後任としてTrist Curlessが加入、新生マンハッタントランスファーとしては初の作品ですが、いいですねえ。

いきなりどこかで聞いたことのある曲だと思ったらハービーハンコックのCantaloop。私は彼らの魅力って、「キレのあるハーモニーのテクニック」だと思っていて、これは歌のうまさとは違う、ヴォーカルグループだからできる技術だと思ってます。彼らは本作でもこの魅力を如何なく発揮していて、Swing BabolaやShake Ya Boogieといったしっかりとリズムのあるアップテンポな曲が特に気に入ってます。あのTequilaも入ってまして、これは彼らのもう一つの魅力であるユーモラスさが良いです。
バラードも持ち味なんですが、彼らの魅力はこっちなんだと思います。

バックの演奏が打ち込み系に感じるのが少しだけ残念な気もしますが、彼らのキレの良さに同意いただける方は絶対気に入ってくれるはずの作品ですよ。

Tracks:
01: Cantaloop (Flip Out!)
02: Swing Babola (Down On The Riverside)
03: The Man Who Sailed Around His Soul
04: Blues For Harry Bosch
05: Shake Ya Boogie
06: Sometimes I Do
07: Ugly Man
08: The Junction
09: Tequila / The Way Of The The Booze
10: The Paradise Within (aka Paradise Found)

フィロソフィーのダンス / ダンス・ファウンダー (Maxi) ​

 2017年に発売され、当ブログでも昨年の年間ベストアルバムとして選びましたフィロソフィーのダンスの「ザ・ファウンダー」。この作品に収録されていた「ダンス・ファウンダー」がシングルカットになりました。しかもアルバム収録時のものではなく、ヴォーカルを取り直し、かつ、このシングルのためのリミックスも行ってのリリース。気合が入ってます。

 じゃ、その新たなヴォーカルがどうかというと、元がいいのにも関わらず、大変素晴らしいです。アルバム収録時と比べて、ライブで相当歌いこんできていますから、その中で彼女たちもこの曲をどんどん自分のものにして行ってるんでしょうね。グループが進化して行ってるのを見守っているような気がして、こういう作品としてリリースされるのは嬉しい気持ちでもあります。

 更に、このシングルの魅力はそれだけではなく、ボーナストラックです。
2017年10月に渋谷クラブ・クワトロで行なわれた彼女達のライブが収められています。しかも12曲。これはシングルというよりはライブアルバムですね。
しかも、ヴォーカルのオーバーダブなどの編集なし。現場の臨場感がそのまま楽しめます。観客との一体感がすごいです。もちろん歌も曲も素晴らしい出来です。

 これでシングル1枚分のお値段ということもあるので、試しでも良いので是非聴いて頂きたい作品ですね。良い音楽(ポップソング)を聴きたい方は絶対に気に入ると思います。気に入ったら、過去の2作のアルバムを聴いて、彼女達が毎月の定例ライブで披露する新曲のネット配信を楽しみにしましょう。

Tracks:
01. ダンス・ファウンダー (リ・ボーカル&シングル・ミックス)
02. アイドル・フィロソフィー
03. コモンセンス・バスターズ
04. エポケー・チャンス
05. 好感度あげたい!
06. はじめまして未来
07. 夏のクオリア
08. アルゴリズムの海
09. アイム・アフター・タイム
10. ミスティック・ラバー
11. ドグマティック・ドラマティック
12. ニュー・アタラクシア
13. ベスト・フォー
※02から13は、2017年10月7日 渋谷クラブ・クワトロでのライブ収録。

​寺嶋由芙 / きみが散る

2018年4月にリリースされたばかりの寺嶋由芙の2作目のフルアルバムです。

私は昨年くらいから寺嶋由芙の曲を聴き始めたのですが、そのあまりに正統派な作品達にアイドル黄金時代と言われた80年代のあの雰囲気を重ねていたものです。シングルにもなった「天使のテレパシー」や昨年末に発売されたクリスマスソング「背中のキッス」あたりは、年代的に高めの方でも昔アイドルポップスを聴いていたならスッと入って行ける佳曲です。「きみが散る」や「たぶん…」の影のある感じもグッとくるでしょうし、サビから入る「わたしを旅行につれてって」も典型的なアイドル歌謡全開で、ニンマリしてしまうはずです。

一方で、演歌とかも好きという彼女。あまりに演歌なジャケットで驚いたりもした「終点、ワ・タ・シ。」や、夏に向けての音頭調「夏’n ON-DO」などを入れてくるあたりは、単なるネタではなく本人が好きなのだなと感じます。本格的な演歌歌手として、ということであればまだまだなんですけど。

最新シングルにもなったタイトルトラック「きみが散る」は歌詞を若手詩人の最果タヒが担当し、曲は公募。「結婚願望が止まらない」は作詞いしわたり淳治、作曲が鈴木慶一というのも話題。

こんな感じでバラエティに富んだ内容となっているのですが、聴いていて素直に楽しいと感じる作品です。意外とこういう作品って少ないもんなのです。プロデューサーである加茂啓太郎さんも彼女の魅力を存分に引き出していると思います。

彼女にとっても今の活動が充実しているんだろうなということが聴き手にも伝わってくる感じ。目の前がパーッと広がっている感じのする、アイドルポップスの名作です。

Tracks:
01: きみが散る
02: 知らない誰かに抱かれてもいい
03: 君より大人
04: 結婚願望が止まらない
05: 天使のテレパシー
06: 背中のキッス
07: 終点、ワ・タ・シ。
08: 夏’n ON-DO
09: たぶん…
10: わたしを旅行につれてって
11: 好きがはじける
12: みどりの黒髪
13: コンプレックスにさよなら
14: 世界で一番かわいい君へ

聴いたアルバムの簡単なご紹介。

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。