上田正樹&サウス・トゥ・サウス / シンパイスナ、アンシンスナ

上田正樹&サウストゥサウスが1991年に再結成した際に、京都大学西部講堂で収録された2枚組ライブアルバム。

まず最初のOpeningからの怒濤のファンク攻撃で完全にノックアウトされました。こりゃすごい。日本のバンドでここまでかっこいいファンクをやってくれる人たちはそうそういない。

「あこがれの北新地」の非常にリラックスしたホンキー・トンクは味があって良い。それで、「とったらあかん」での3番の過激でユーモラスな歌詞、「Come On おばはん」での放送禁止用語炸裂(ここでの上田正樹の煽り方がすごい)など、とっても大人で危険な進行。
新曲と言って紹介された「大阪一番 “¥en Power”」での、一見都会的な中西康晴のキーボードのイントロから、ストレートなファンクに変わって行くオシャレさ。後半2曲(アンコール曲)でのオーティスのカバーぶりにも、彼らのR&Bリスペクトがしっかりと伝わってきます。17歳と言う若さでサウス・トゥ・サウスに加入し、今やトッププレイヤーである中西康晴の円熟味あふれるキーボードプレイは聴きどころです。

アンコール時の有山淳司ヴォーカルによる「Route 66」もなかなか味わい深いです。

このアルバムの後半で、上田は「日本に良い音楽がはびこるまでオレはやる」と宣言しています。こういう気合の入ったアーティストがいないと、日本の音楽は死んで行ってしまうのかもしれない、と私も強く共感しました。

日本のポピュラー音楽を代表するライブアルバムといっても過言ではないほど、かっこ良く、危険な作品だと言えるでしょう。

Tracks:
[Disk 1]
01: Opening
02: Opening – South To South
03: The Funky Penguin
04: Love Me Tender
05: あこがれの北新地
06: とったらあかん
07: 梅田からナンバまで
08: Come On おばはん
09: 大阪へ出て来てから
[Disk 2]
01: 大阪一番 “¥en” Power
02: Walking The Dog
03: Ooo Poo Pah Doo
04: むかでの錦三
05: おまえを救けに行く
06: Route 66
07: Try A Little Tenderness
08: I Can’t Turn You Loose

Author: tomyt

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください