*最初にお断りしておく必要があるのだが、現在入手できる本作品のバージョンは2種類で、そのうち最新のものは「30年記念盤」である。リマスタリングされ、曲数も増えた上に安い、という違いがある。:
この、1975年にエレックレコードから発売されたアルバムが1994年にCD化されることになったとき狂気乱舞したのは私だけではないはずだ。1975年と言う年、私はまだ9才、当然のことながらシュガーベイブを実体験はしていなかった。しかし高校生の頃(つまり1982年頃)、山下達郎のアルバムを聴き始めて、同時にシュガーベイブのことも知ったのだが、彼等のアルバムを聴く機会というのは全くなかった。
この時から10余年、ようやくCD化により聴くことが出来たのだ。オリジナルアルバムは11曲の収録であるが、このCD化に際して、デモとして彼等がレコーディングした4曲 (有楽町・ニッポン放送のスタジオで録音されたことから「LFライブ」と言われている)、解散コンサートでのライブ3曲の合計7曲の未発表テイク付きである。
当時若干22才だった山下達郎のあふれる才能、個性的で透き通った大貫妙子のヴォーカル、などなど。この2人の絶妙なバランス(特に大貫妙子が気に入った)と、その他上原裕、村松邦男(今も現役として頑張っている)らの演奏レベルの高さ、これが今から35年以上も前の1975年にレコーディングされていたかと思うとつくづく驚きを隠せない。
シュガーベイブの活動期間は約3年と短かったが、この間にリリースされたこの唯一のアルバムは、日本の歌謡史に残る名作といえる。決して大げさには思っていない。是非御一聴を。
なお上記の通り、最新で入手できる「30年記念版」には、上記18曲に加えてSUGARの別バージョンとDOWN TOWNのカラオケ(!?)が収録されている。価格も安くなっている。リマスタリングの所は私も聴いていないので確認できないが、特にLFライブの4曲がクリアになったと、概ね好評のようだ。
Tracks:
01: SHOW
02: DOWNTOWN
03: 蜃気楼の街
04: 風の世界
05: ためいきばかり
06: いつも通り
07: すてきなメロディー
08: 今日はなんだか
09: 雨は手のひらにいっぱい
10: 過ぎ去りし日々”60’s Dream”
11: SUGAR
12: SHOW(demo)
13: 夏の終りに(demo)
14: 指切り(demo)
15: パレード(demo)
16: すてきなメロディー(live)
17: 愛は幻(live)
18: 今日はなんだか(live)