人気コンテンポラリー・ジャズ・キーボーディストのJeff Lorberが2005年に発表したアルバムです。私にとっては、このアルバムでJeff Lorberっていいなあと思い、ファンになったきっかけの作品。
以前彼のアルバムを何となく聞いていた時は、Jeff Lorberの印象は、「都会派、夜っぽい雰囲気、美しいピアノプレイ」というものだったのですが、このアルバムでは最初の2つが覆された点で、彼にしては珍しい作品です。
アルバムジャケットを見ても分かる通り、それまでのJeff Lorberの持つイメージとは逆の、暑い真夏の真っ昼間に元気に聴けるような、そんな雰囲気があります。冒頭の “Ooh La La” なんかはかなりトロピカルな雰囲気を持っているし、”Everybody Knows That”、”Flipside”、”Santa Monica Triangle” あたりは全体的にパーカッシブなリズムをバックに、Jeffドライブ感あふれるプレイを披露しているんですが、夜よりも昼に似合う楽曲です。”Sun Ra” はこのアルバムでは数少ないしっとりとした曲。このアルバムの中では少し違う雰囲気を持つ曲ですが、このしっとりさはまさに彼の魅力でもあります。
そんな訳で、既に2年前のアルバムではあるのですが、今年の夏は間違いなく持ち運ばなきゃと思っている名作です。「暑い夏」を感じながら音楽に身を任せたい人にとっては必携なアルバムです。
Tracks:
01: Ooh La La
02: Everybody Know That
03: By My Side
04: Flipside
05: Santa Monica Triangle
06: Angel In Paris
07: Sun Ra
08: Bombay Cafe
09: Tune 88
10: Enchanted Way