先日は「蒸し暑さ」の定番、KC & The Sunshine Bandのベストアルバムをご紹介しましたが、夏のもう一つの良さは「心地よいサマーサウンド」ですかね(フレーズが古い!)。
心地よさを売り物にするアーティスト、日本では一時期大人気で、特に夏は定番のアーティスト、みたい方々が存在していました。最たる例がベンチャーズですよね。
本日はベンチャーズではなくて、80年代に日本でもかなりの人気だった、Air Supplyの作品をご紹介します。
リアルタイムでは心地よくていいなあと思っていました(中学〜高校の多感な時期♪)が、私も人間として擦れたりとんがったりしてくると、甘くてポップすぎて大好きなアーティストとは言えない人たち、と思っていました。しかし、ヒット曲が多く、当時耳にした曲が非常に多い。私自身も、少しずつ人間が丸くなってきたのか、聴きたいなと思うことも度々。
そんなこともあってついつい手を伸ばしてしまい入手したのが、彼らのベストアルバムです。
Air Supplyのベストアルバムは多くの数がリリースされているんですが、日本編集盤の”It’s Not Too Late: The Best Of Air Supply”をセレクトしてみました。
1980年にいきなり全米でブレークした”Lost In Love”から、日本とオーストラリア以外ではほとんど見向きもされなくなってしまった後期の曲までバランスよく選曲されていると思います。
彼らのピークは1981年にリリースされたアルバム”The One That You Love”あたり。このアルバムからは5曲がシングルカットされ、いずれも大ヒットを記録しました。その中でも私の一番好きな曲は、”Here I Am”。適度に心地良いテンポ、適度にシンプルな楽器構成、そして心地よいヴォーカルとコーラス。ラブソング。彼らの得意とするハイトーンのコーラスが一番魅力的に感じるのがこの曲だと思っています。
その他にも、沢山のヒット曲が詰まっていて、夏には気持ちの良い風を感じることができると思います。(当時、完全にマーケティングの術中にハマってしまった私です。)
爽やかなものだけではなく、ロック色の強い曲や、全米No.1になった”Making Love Out Of Nothing At All”という、いかにもJim Steinmannらしいドラマティックなプロデュースの曲も収録されていますので、バランスよく楽しめるかなと思います。
ともあれ、オーストラリア発としては、いずれ紹介するであろうLittle River Bandの次に出て来たバンドで、コーラスワークなどは西海岸のそれを思わせるキレイさが売りです。日本では「ペパーミントブルーの風」みたいなキャッチフレーズでイメージが先行しました。メンバーが映っているアルバムジャケットが日本盤では「青い海に気球」のアルバムジャケットに差し替えられたりして、これは当時よく取られていた手法とは言えかわいそうではありましたが、これからの夏はこういった爽やかサウンドを再び復活させたいなと思うのです。
Tracks:
01: It’s Not Too Late
02: Lost In Love
03: Even The Nights Are Better
04: The One That You Love
05: Making Love Out Of Nothing At All
06: Sweet Dreams
07: I’ll Never Get Enough of You
08: All Out Of Love
09: Every Woman In The World
10: Here I Am
11: Chances
12: Late Again (Live Version)