ジョージ・ベンソンがCTIからワーナーに移籍した1976年以降、1982年までに放ったヒット曲を集めたベストアルバムです。
言うまでもなく、ジョージ・ベンソンはジャズ・ギタリストという肩書きで呼ばれますが、こうして彼のワーナー移籍以降のヒット曲を通して聴いてみると、CTI時代の「ウェス・モンゴメリーのフォロワー」というキャッチフレーズをほとんど感じさせず、ワーナー時代はポップの王道を歩んで行ったのが良く分かります。
また非常に面白いのは、このベストアルバムに名前を連ねているプロデューサー達が、それぞれ彼ららしい音に仕上げており、その違いが非常にわかりやすいということです。
クリード・テイラーの、CTI時代の影を残すジャジーなギターサウンド、トミー・リピューマのニューヨークの都会を思わせるポップ感のあるジャジーなアプローチ、とにかく超豪華ミュージシャンをバックに従え華やかな演奏を聴かせるクインシー・ジョーンズ、西海岸系フュージョン〜AORの香りがするジェイ・グレイドン、アリフ・マーディンの1980年代ソウルな雰囲気。
プロデューサーの違いが音楽に与える影響がよくわかる気がします。
アルバムの最後を締める、マイケル・マッサー作品の “Greatest Love Of All”。これはホイットニー・ヒューストンの大ヒット曲のオリジナル。こちらもかなりドラマティックに、本アルバムのエンディングを飾っております。
ギタリストとしてよりはヴォーカリストとして活躍し始めたワーナー時代のジョージ・ベンソンが堪能できるアルバム。選曲もバランスが取れています。
Tracks:
01: Turn Your Love Around
02: Love All The Hurt Away
03: Give Me The Night
04: Never Give Up On A Good Thing
05: On Broadway
06: White Rabbit
07: This Masquerade
08: Love Ballad
09: Nature Boy
10: Last Train To Clarksville
11: Livin’ Inside Your Love
12: Here Comes The Sun
13: Breezin’
14: Moody’s Mood
15: We Got The Love
16: Greatest Love Of All
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