Milton Nascimento / Yauarete

 Milton Nascimentoが1987年に発表した20作目のアルバムである。

 昔テープで所有していたが、このテープのケースに紙切れが入っていて、そこに「1987年ラテン系ベストアルバム」と書いてあったことを思い出した。ちょっと気恥ずかしいのだが、わざわざこういうことを書いていたと言うことは、当時そう言う思いが非常に強かったのだろう。

 Milton Nascimentoは、言わずと知れたブラジル・コンテンポラリー・ミュージックのスーパースター。ジャズやロック・ポップスの強い影響を受けた音楽は非常に洗練されている。参加ミュージシャンもHerbie Hancock、Quincy Jones、Wayne Shorterと、ジャズの大物が参加していて、欧米市場を意識した音の作りになっているなあというのが第一印象。

 ブラジル風、というよりはむしろアフリカンビートを想わせて意表をつく”Planeta Blue”で幕をあける本作だが、次曲”O Vendedor de Sonhos”からは、彼の真骨頂である爽やかで透き通ったヴォーカルが堪能できる。この曲以外に”Meu Mestre Corazo”、”Morro Velho”などは、暖かく少し湿ったブラジルの空気を感じる美しい楽曲となっていて、清々しい気分に浸ることができる。

 個人的には、本作のその後1990年に発売された”Miltons”がお気に入りで、こちらもまた機会があったらレビューしてみようと思う。

Tracks:
01: Planeta Blue
02: O Vendedor De Sonho
03: Yauarete
04: Cidade Eancantada
05: Meu Mestre Coracao
06: Danca Dos Meninos
07: El Dorado
08: Carta A Republica
09: Morro Velho
10: Mountain
11: Cancoese Momentos

Author: tomyt

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