東海岸のロックグループ、Orleansのヒットアルバムである”Waking And Dreaming”、”Let There Be Music”の2枚から編集されたアルバムである (2 in 1ではないのでご注意を)。「東海岸のロックグループ」といっても、この2枚はいずれもLAで録音されたものだし、分かりやすいメロディーということもあり、西海岸の乾いた空気を思わせる曲が揃っている。
日本でも村田和人が取り上げたこともある超名曲”Dance With Me”が何と言っても美しい。この曲の歌詞とメロディーのシンプルさ、アコースティックな仕上がり、分厚くて爽やかなコーラス…、と全てにおいて名曲の条件を満たしている。その他にも、70-80年代のウエストコースト・ロックにも充分通じる”Let There Be Music”、美しいアコーストィック調の”Sails”や”Time Passes On”などが心地よい。全体的にはソフトロックの王道と言える曲が大半を占めているが、黒っぽさを感じる”Business As Usual”や、アフリカ風のリズムで始まり、後半で突然2ビートのノリに変わって行く”Reach”はちょっと変わった作品。
全体的には、少し暑くなってきた時期に、窓を全開にして、風を感じながら車を走らせるシチュエーションにピッタリはまる、そんな作品。曲数も充実しているし名曲揃いなので、Orleansの入門編としても、「ほぼ」ベストアルバムとしても楽しむことができる。
Tracks:
01: Dance With Me
02: Still The One
03: Reach
04: Let There Be Music
05: Give One Heart
06: If I Don’t Have You
07: Sails
08: What I Need
09: Spring Fever
10: Waking And Dreaming
11: Fresh Wind
12: Business As Usual
13: Time Passes On
14: Your Life My Friend
15: Cold Spell
16: Ending Of A Song