Kid Rock / Rock N Roll Jesus

 2007年発表の作品。私にとってKid Rockのイメージは、もっとヒップな人だったのだが、最近変わってきているということを知って興味を持ち始めた次第。これは彼の最新作である。

それにしても、何とまあ思いっきりロックしてるやんっ!というのが第一印象。シングルヒットにもなった “All Summer Long” を中心に聞き始めた。これはLynyrd Skynyrdの “Sweet Home Alabama” とWarren Zevonの “Werewolves Of London” のマッシュアップということで、両方の曲とも以前から聴き親しんでいた私としては非常に好印象な展開である。

これ以外、私としては、ハードロック的なアプローチの曲がとても気に入った。 “So Hot”、”Sugar” あたりの曲は、歌詞はかなり過激なところがあるが、ハードロッカーの格好良さのようなものが浮かんでくるような気がしてきて、なかなかよいのだ。

その他 “When U Love Someone” なんかは、アーシーなアメリカンロック然とした構成で、曲の後半にはゴスペル的なアプローチさえ聴かれるようになる。南部の土の香りさえ感じる仕上がりになっている。それに、”New Orleans” という曲に至っては私の大好きな Neville Brothersの名前や、彼らの持ち曲が歌詞に登場してきたりして、南部音楽好きにはたまらない展開である。
少なくとも当初私が持っていた、「ミシガンのヒップホップ野郎」たるKid Rockのイメージとはかなりかけ離れているが、やはりアメリカ人はこういう柔軟性は持ち合わせているのだろうか。純粋なアメリカンハードロックのアルバムと割り切って考えれば、全体的にもなかなか良く出来た作品ではないかとうなずいてしまうのだ。

Author: tomyt

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