Tomy's Music Review

好きなアルバムの簡単なご紹介。

Luther Vandross / The Best Of Love

ルーサー・ヴァンドロスが1989年に発表した初のベストアルバム (2枚組)です。

彼のベストアルバム・アンソロジーものは比較的多くリリースされているのですが、デビュー初期から1980年代後半までを万遍にカバーし、シングルヒットに限らず名演を多く収録しているこのアルバムがベストだと思っています。

デビュー曲の”Searching”から、初の全米ヒットとなった”Never Too Much”、その後の怒濤のバラード攻撃が全盛期と言っていいでしょうか。名曲 “Never Too Much”を除いて、個人的にはアップデンポの曲は今ひとつの印象ですが、この甘い声でこれだけのバラード攻撃を受けると、さすがにトロけてしまいます。

1980年代のルーサー・ヴァンドロスは、2つのバラード曲のメドレーを多く発表していて、その中でも秀逸のバラードは “If Only for One Night/Creepin’” だと思っています。
いや、他にも秀逸のバラードはあります。”House Is Not a Home”、”So Amazing”、”Any Love”あたりを聴くと、「もうどうにでもして!」的な雰囲気になります。声も表現力も素晴らしい。
また、アメリカを代表する俳優、ダンサー、振付師として大活躍していたグレゴリー・ハインズとのデュエットである “There’s Nothing Better Than Love” も良い雰囲気で大好きです。

本作には新曲が2曲収録されています。”Treat You Right” はアップデンポの曲で、正直あまり好きなタイプの曲ではないのですが、最後の “Here And Now” は、トロトロの甘いバラード曲。アルバムを聴き終えても余韻がしばらく残るような、そんな作品です。

全体的にバラード曲が多いので、ちょっと重めな印象もありますが、聴き応えあり。1980年代の「ザ・ソウル・シンガー」ルーサー・ヴァンドロスの魅力がたっぷり詰まったベスト盤だと言えます。
本作が出た後、1990年代に入っても彼のヒット曲はありますが、取りあえず私はこの1980年代のベスト盤で満足しております。

Tracks:
[Disk 1]
01: Searching
02: The Glow Of Love
03: Never Too Much
04: If This World Were Mine
05: A House Is Not A Home
06: Bad Boy / Having A Party
07: Since I Lost My Baby
08: Promise Me
09: ‘Til My Baby Comes Home
10: If Only For One Night / Creepin’
[Disk 2]
01: Superstar / Until You Come Back To Me
02: Stop To Love
03: So Amazing
04: There’s Nothing Better Than Love
05: Give Me The Reason
06: Any Love
07: I really Didn’t Mean It
08: Love Won’t Let Me Wait
09: Treat You Right
10: Here & Now


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