
2018年リリースの “Out Of The Blues” 以来7年振りにリリースされたボズ・スキャッグスのアルバムです (2025年10月リリース)。
前作ではブルーススタンダードのカバーをメインとしたアルバムでしたが、今回はその傾向は残しつつジャズをメインとした「スタンダード・ヴォーカル集」となります。リリースはコンコード・レコードから。
アレン・トゥーサンが「ナオミ・ネヴィル」の変名で製作され、アーマ・トーマスの歌唱で知られる “It’s Raining”に始まり、エラ・フィッツジェラルドの歌唱で日本でも有名なスタンダード “Angel Eyes”、フランク・シナトラもレコーディングした “We’ll Be Together Again”など、1940年代から60年代ころの作品がずらっと並びます。
ボズも今年で81歳になり、艶っぽさに渋みを加え、しっとりと落ち着いた味わいのあるヴォーカル。演奏の方もピアノ、ベース、ドラムスによるミニマルなものとなっていまして、ボズのヴォーカルを更に引き立てているように感じました。
そして、ボズがちょっと録音してみようかという気持ちでレコーディングした、そんなリラックスした雰囲気を感じられるのが本作のいいところですね。
70年代後半の全盛期のような、カチッとしたリズムにメローでソウルフルなヴォーカルが絡むボズの作品が聴きたいなあと正直思いつつも、時の流れを考えるとこのようなしっとり感の強い作品になっていくのだろうな、でも情感のこもったいいヴォーカルだなあと思いながら、晩秋から年末にかけての夜長に癒されております。
Tracks:
01: It’s Raining
02: Angel Eyes
03: Once I Loved
04: The Very Thought Of You
05: I’ll Be Long Gone
06: Detour Ahead
07: I Could Have Told You
08: The Meaning Of The Blues
09: Tomorrow Night
10: Too Late Now
11: We’ll Be Together Again
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