Joel Ross / nublues

ブルーノートから4作目をリリースした、ジャズ・ヴィブラフォン奏者のジョエル・ロスによる2024年作品です。

1995年シカゴ生まれ、まだ29歳(執筆時点)ということで、若手のプレーヤーです。現在はニューヨークを中心に活動していますが、なんと今年(2025年)のゴールデンウィークに来日もしたです。(知りませんでした!)
幼少の頃からゴスペルやR&B、ジャズを聴いて育ったようで、ミルト・ジャクソンの影響もあったのか、10代前半でヴィブラフォンを演奏するようになったみたいですね。

2019年にブルーノートからデビューアルバムをリリースし、この「nublues」が4作目になりますが、本作品はブルースとモード・ジャズを感じさせる作品になっています。

ジョエル・ロスのプレイスタイルは、美しい音色やメロディもさることながらリズムに特徴があると思っています。
全10曲中オリジナル作品が7曲。残り3曲がセロニアス・モンク作品(evidence)、ジョン・コルトレーン作品(equinoxとcentral park west)となっていまして、カバー曲の中では “equinox” が一番気に入っています。

メンバーは、ニューヨークを拠点とするも20代を中心とした若手の構成となっていますが、きっちりを学んできているなあと思わせる、実に落ち着いた演奏となっています。もう少し暴れてもいいのかなという気はしたりしますが、今後に期待ですね。

現存するヴィブラフォン奏者の巨人がジャズ界にはいないことから、ヴィブラフォンメインのジャズ・アルバムを聴くことがなかなかないことから貴重な作品だと思います。

Personnel:
Joel Ross – vibraphone
Immanuel Wilkins – alto saxophone
Kanoa Mendenhall – bass
Jeremy Dutton – drums
Gabrielle Garo – flute (4–6)
Jeremy Corren – piano

Tracks:
01: early
02: equinox
03: mellowdee
04: chant (feat. Gabrielle Garo)
05: what am i waiting for?
06: bach (God the Father in Eternity)
07: nublues
08: ya know?
09: evidence
10: central park west


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