スターダスト・レビュー / In The Sun, In The Shade

多くの人が「これを夏に聴きたい!」という音楽を持っていると思うんですが、私にとっての「夏に聴きたいアルバム」のNo.1は、スターダスト・レビューの「In The Sun, In The Shade」です。

1989年7月、世はバブルの真っ最中にリリースされたこの作品は、数あるスターダスト・レビューの作品の中でもとりわけ、アルバムの統一感として夏を意識している作品だと思います。

爽やかなアコースティック・ギターとパーカッションで始まる「Brand-New Wind」から森永ピクニックのCMソングにもなった「夏のシルエット」、ロックンロールを軽めのポップ・アレンジに仕上げた「月光列車」、メニコンのCMソングにもなったラブソング「Be My Lady」と、根本要さんの伸びのあるヴォーカルとカラッとした夏の午後を颯爽と駆けるような演奏で突っ走ります。

次の「Triste」はキーボード(当時)の三谷泰弘さんがヴォーカルを取っていてちょっとしたアクセントになっています。(私は三谷さんの少し切なめのヴォーカルも大好き)

バラード曲「Endless Dream」に続いては三谷泰弘さんヴォーカルによる「夏の女王」。副題に「エスター・ウィリアムスに捧ぐ」(dedicated to Esther Williams) とあるのは、1940年代に数多くの水中レビュー映画に出演した彼女のことを歌っている歌詞だからですね。彼女の出演していた映画の邦題も「世紀の女王」「水着の女王」などあって、タイトルもこの辺から取ったのかなと思います。三谷泰弘さんのヴォーカルが光る名曲です。

ヴォーカルが根本要さんに戻り、アップテンポな「ラビリンス・サスペンス」、そしてクロージングのアルバムタイトル曲で幕を閉じます。

(再発盤にはボーナストラックで「Brand-New Wind」のライブバージョンが収録されています)

全般的に夏のリゾート感を感じる内容ですが、ソングライティング、演奏、ヴォーカル全てにおいて暑苦しさがなく爽やか。誰でも満足できる名作だと思っています。

Tracks:
01: Brand-New Wind
02: 夏のシルエット
03: 月光列車(ムーンライト・ロコモーション)
04: Be My Lady
05: Triste
06: Northern Lights -輝く君に-
07: Endless Dream
08: 夏の女王 (dedicated to Esther Williams)
09: ラビリンス・サスペンス
10: In The Sun, In The Shade
11: Brand-New Wind (ライブ・1989年7月23日収録)


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