David Sanborn / A Change of Heart

1987年にリリースされたデヴィッド・サンボーンの作品です。

私は大学生の頃、日曜日午後に放送されていたTBSテレビのプロ野球中継を見ることが多かったのですが、試合の合間に放映される、各試合の途中経過を流すときに結構かっこいいサックスをフィーチャーした曲が流れていました。いろいろ調べた結果、本作の1曲目に収録されている “Chicago Song” だったということが分かり、デヴィッド・サンボーンを聴くようになったのです。
(そういえば当時アイドルアナ的な位置づけだった出光ケイさんが出演していたのを思い出した。ファンだったんだよなあ。懐かしい。)

私がデヴィッド・サンボーンに対して持っていた印象は、「ややR&Bの香りのするポップ・バラード系のサックスプレーヤー」だったのですが、本作品はマーカス・ミラーがプロデュースしているためか、かなりファンク色が強まっており、そこに彼の「泣きのアルトサックス」がとてもかっこ良く聞こえました。
特に上記した “Chicago Song”。スティーヴ・フェローンによるドラムスのイントロにマーカス・ミラーのスラッピング・ベースが絡んできて、そしてサンボーンの熱いサックス。間奏ではハイラム・ブロックのギターソロ。
いやあ、演奏がカチッとキマっていてかっこいいですね。1980〜1990年代に大活躍したアーティストの競演は秀逸です。
この曲はシングルカットもされ、大ヒットにこそなりませんでしたが、ビルボードのアダルトコンテンポラリーチャートでは25位にあがるヒットとなっています。

2曲目以降もデヴィッド・サンボーンとマーカス・ミラーの強力コンビによる作品が続きますが、基本的にはアップテンポのものが中心となっています。ただ、あまりにこのアップテンポな作品の出来がよくて、ときおり見せる彼のポップな部分がちょっと大人しすぎる感じになってしまうんですね。とてもエモーショナルな演奏なんですけど…。いっそ全曲アップテンポで攻めてみても良かったのではと思ったりした作品でした。

Tracks:
01: Chicago Song
02: Imogene
03: High Roller
04: Tintin
05: Breaking Point
06: A Change Of Heart
07: Summer
08: The Dream
09: Winds Of Change
10: Good Heart


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