
2026年のアメリカでシングル「Choosin’ Texas」が売れに売れまくっているアーティストが、このElla Langley。そんな彼女の最新アルバム、「Dandelion」をご紹介します。
本作は、2024年のデビューアルバム「Hungover」に続く2作目となります。
このアルバムを聴いて、まず感じたのは懐かしさでした。私がカントリーミュージックに出会い、聴き始めたのは1980年頃ですが、サウンドやアレンジ、そして曲調に、80年代初頭のカントリーを思い出させるものがあります。もちろん、当時の音楽をそのまま再現しているというわけではありません。むしろ、カントリーにポップの要素が加わっていった頃の雰囲気が感じられるところに、魅力があります。
その印象を特に強くしたのが本作から2枚目のシングルとなった「Be Her」です。特定のアーティストを思い浮かべるというより、当時のカントリーミュージック全体に漂っていた空気、雰囲気を思い出します。昔のカントリーを聴いてきた者にとって、こうした感覚はうれしいものなのです。
もちろん、懐かしさだけがこのアルバムの魅力ではありません。「Choosin’ Texas」は、ヒット曲らしい親しみやすさが印象的な一曲。Billboard Hot 100でなんと24週にわたって1位を獲得し、カントリー・チャート(Billboard Hot Country Songs)でも43週もの間No.1を記録、2026年10月5日現在もなおその座を明け渡していないと言う事実からも、その人気の大きさがうかがえます。幅広いリスナーに受け入れられる親しみやすさは、この曲の大きな魅力でしょう。
タイトル曲の「Dandelion」も気に入りました。メロディーと曲全体の雰囲気に惹かれます。こうした曲がアルバムの中にあることで、ヒット曲だけでは語れない作品全体の魅力が伝わってくるような気がします。
一方、「It Wasn’t God Who Made Honky Tonk Angels」は、Kitty Wellsが1952年にヒットさせたカントリーの名曲で、トラディショナルなカントリーを想起させます。80年代的なポップ・カントリーの懐かしさだけでなく、カントリーが受け継いできた伝統にも目を向けているところが興味深いです。
Ella Langleyのボーカルにも、カントリーらしい味わいを感じます。サウンドや曲調と相まって、アルバム全体を心地よく聴かせてくれます。
懐かしさを感じながらも、単に昔を振り返るだけでは終わらない。聴き終えたあと、もう一度聴き直したくなった。『Dandelion』は、そんな魅力を持ったアルバムです。
Tracks:
01: Froggy Went A Courtin’ – Intro
02: Dandelion
03: Choosin’ Texas
04: We Know Us
05: Low Lights
06: Be Her
07: You & Me Time
08: Loving Life Again
09: Bottom Of Your Boots
10: Speaking Terms
11: I Gotta Quit
12: It Wasn’t God Who Made Honky Tonk Angels
13: Last Call For Us
14: Broken
15: Somethin’ Simple
16: Butterfly Season (with Miranda Lambert)
17: Most Good Things Do (Acoustic)
18: Froggy Went A Courtin’ – Outro




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