2020年2月に発売となった、ジェームス・テイラーのスタンダード集です。カバー集ということで言うと、2008年の”Covers”という作品がありますが、いわゆる「ポピュラー・ソング」を中心に選曲されているのが本作品の特徴です。
私が知る限り、世界でいちばんやさしい声で歌うJTですから、こういうスタンダード集は誰よりもぴったりハマると思っていのですが、その想像通り、実に素晴らしいです。ファッツ・ドミノで有名な “My Blue Heaven”に始まり、皆知ってる “Moon River”、ジャズスタンダードの “Teach Me Tonight” と、実に味のある温かいヴォーカルに魅了されます。ビリー・ホリデイの “God Bless The Child”、ポピュラーソングとして広く知られる “The Nearness Of You” や “It’s Only A Paper Moon” 辺りが大好きです。アコースティック・ギターをベースに、優しく語りかけるように歌うJT。全てが「JTの歌」になっているところに、「声」というものの偉大な存在を感じます。もう72歳になるというのにうっとりさせてくれますねえ。
そして「音」のことです。この作品は特にアコースティックギターの音が素晴らしいです。実に臨場感があるので、是非できるだけ良い音源で、できるだけ良いオーディオシステムで聴いて欲しいです。
このアルバムは、ビルボード誌の全米アルバムチャートで4位を記録し、史上初めて1970年代〜2020年代の各ディケイドでアルバムチャートトップ10を記録したアーティストになりました。私が「ジェイムス・テイラーの歌声っていいなあ」と思い始めたのが1980年頃。あれから40年です。自分も歳を取ったわけです…。
Tracks:
01: My Blue Heaven
02: Moon River
03: Teach Me Tonight
04: As Easy As Rolling Off a Log
05: Almost Like Being In Love
06: Sit Down, You’re Rockin’ The Boat
07: The Nearness Of You
08: You’ve Got To Be Carefully Taught
09: God Bless The Child
10: Pennies From Heaven
11: My Heart Stood Still
12: Ol’ Man River
13: It’s Only A Paper Moon
14: The Surrey With The Fringe On Top
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