Tomy's Music Review

好きなアルバムの簡単なご紹介。

Kirk Whalum / Roundtrip

サックスプレーヤー、カーク・ウェイラムの最新作(2007年発表)。今までは名前を知っているという程度で、知識としてはせいぜいボブ・ジェームスのバンドで有名になった、という程度でした。お恥ずかしい。

彼のアルバムを通して聴くのは初めてだったのですが、これはすごくいいですねえ。基本的にはスムーズ・ジャズと言っていいと思うのですが、その中にはしっかりと南部の黒人音楽が根付いているところが個人的にはお気に入りです。

この中でも一番気に入ったのが “Ruby, Ruby, Ruby” だろうか。カーク・ウェイラムの「歌うような」サックスが、アール・クルーのアコースティックギターと見事に溶け合い絡み合って、この上なく気持ちよい曲に仕上がっています。

この “Ruby, Ruby, Ruby” 以外には、ドライブ感のある “Courtney”、 “Big Ol’ Shoes”、ファンキーな “Back In The Day”、まさにスムーズジャズの王道を行く “Roundtrip”あたりがとても気に入っています。

その他、シャニースのヴォーカルをフィーチャーした、しっとり系の “Inside” もいいし、キム・フィールズ (これは女優の?)の、個人的にはグッと来てしまう艶っぽい「囁き (ウイスパー)」をフィーチャーした “In A Whisper” もかなり良く、申し分ないです。

このアルバムを聴いて、カーク・ウェイラムは曲の雰囲気、歌の雰囲気を非常に大切にしている演奏をする人だなと思いました。ヴォーカルがフィーチャーされた曲での「出しゃばらなさ」と言い、前述のアール・クルーとの見事な絡み合い方の按配と言い…。この微妙な雰囲気を大切にする彼の演奏は素晴らしいと思いますね。これからは彼の作品を過去に遡って聴いてみようと思います。

Tracks:
01: Courtney
02: Desperately
03: Ruby Ruby Ruby (featuring Earl Klugh)
04: Glow (featuring Jeff Golub)
05: The Wave
06: Big Ol’ Shoes
07: Inside (featuring Shanice)
08: In A Whisper (featuring Kim Fields)
09: Roundtrip (featuring Kenneth, “Peanuts”, Kyle, And Kevin Whalum)
10: Back In The Day (featuring “Caleb Tha Bridge” And Gerald Albright)
11: Afterthought


Comments

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です