中田裕二のスタジオ作品通算9作目となる、2020年4月発売の作品です。
彼の音楽を知ったのはそれほど昔のことではなくて、2017年に発表されたアルバム「thickness」に収録された「Deeper」という曲が、TBSラジオ深夜の爆笑問題の番組でかかっていたことがきっかけです(爆笑問題の田中裕二さんと名前が似てる、という印象もありました)。世の中で流れているJ-POPとはちょっと気色が違う、ちょっと懐かしい雰囲気も持つメロディとテンポ、そして男の色気を感じさせるヴォーカルがとても印象的でした。
さて本作なんですが、彼の独特の雰囲気に改めて「いいな」と強く感じるものがあります。比較的ゆったりとしたテンポ、最近流行りの音楽と比べると圧倒的にシンプルなアレンジ、実に艶っぽいヴォーカル、そしてシンプルながらもかなり主張している彼自身のギタープレイ。カッコいいですよ。
本作品は、最近の音楽に疲れたり、あるいは合わないと言って昔の音楽ばかり聴いてしまっちゃうような大人たちのための音楽と言ってもいいかも知れないです。少しだけ感じる歌謡曲のフレーバーも、お子ちゃまには分からない、人生を重ねてきた大人だから分かる良さではないかと思いますよ。
Tracks:
01: DOUBLE STANDARD
02: 海猫
03: どうどうめぐり
04: 蜃気楼
05: グラビティ
06: UPDATER
07: 火影
08: 愛の前で消えろ
09: 長い会話
10: 輪郭のないもの
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