Van Morrison / Versatile

2017年末に発表発表された、ヴァン・モリソン38作目の作品。前作から半年と空けず発売され、もう72歳だというのに、充実した活動をしているようです。

前作 “Roll With The Punches” はブルースアルバムでしたが、今回は一転してジャズアルバム。どうもヴァン・モリソンとジャズは結びつかないところがありまして、最初はちょっと戸惑ったりもしたのですが、彼なりのジャズの解釈なのだろうと思い、聴いています。

収録されている曲は、カバー曲と新作の両方。カバー曲は私個人的にはドクター・ジョンのカバー(リッキー・リー・ジョーンズとのデュエットが秀逸)がめちゃくちゃ好きな “Makin’ Whoopee” や、チェット・ベイカーの”Let’s Get Lost”、 ジュリー・ロンドンやマイルス・デイヴィスなどで知られる “Bye Bye Blackbird” が、ジャズというよりはR&B寄りな感じではあるもののかなりいい雰囲気を出していて、案外違和感がないなあ、やっぱりヴォーカル最高だよなあと深く頷きながら聴いております。

一方、ガーシュウィンによるスタンダード “A Foggy Day” や、トニー・ベネットでよく知られる “I Left My Heart In San Francisco” は、歌い上げてるなあという感じ。素晴らしいヴォーカルだと思うけど、ヴァン・モリソンぽくないなというのが第一印象でしょうか。(いいんですけどね)

本作、私としては好きな曲、そうでもない曲と色々ありますけど、静かな夜にゆったりした気分になるために聴くアルバムとしては良いなと思います。総じて、やはりヴァン・モリソンのヴォーカルは素晴らしいことをあらためて認識しました。

Tracks:
01: Broken Record
02: A Foggy Day
03: Let’s Get Lost
04: Bye Bye Blackbird
05: Skye Boat Song
06: Take It Easy Baby
07: Makin’ Whoopee
08: I Get A Kick Out Of You
09: I Forgot That Love Existed
10: Unchained Melody
11: Start All Over Again
12: Only A Dream
13: Affirmation
14: The Party’s Over
15: I Left My Heart In San Francisco
16: They Can’t Take That Away From Me


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