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なんと、今月に入り長年サブスク化されていなかった名盤が配信されるようになりましたので、久し振りのアルバム紹介は1981年発表のこの作品を取り上げることにします。
スティーヴィー・ウッズの Take Me To Your Heaven です。
スティーヴィー・ウッズは1951年生まれのシンガーで、1970年代後半にはP-ファンク系のバンド、Crowd Pleasersのメンバーとして活動。その後1981年にソロとしてリリースした作品が、この作品です。
アルバム全体を包む雰囲気は、当時流行った「ブラコン」、つまりコンテンポラリーなR&B風なのですが、実際はR&Bっぽさはかなり薄く、ブラコンと言うよりはAORと言った感じです。かろうじてアルバム後半にR&Bっぽさを感じるところもあるのですが、AOR作品として聴いたほうがしっくり来ます。
さて、本作品、とにかく名曲揃いです。LPで言うとA面、つまり前半5曲は特に素晴らしい曲が続きます。
1曲目の “Fly Away” はキャロル・ベイヤー・セイガー、デイヴィッド・フォスター、ピーター・アレンという超黄金トリオによる曲で、もともとは竹内まりやのために作られた曲です。竹内まりやのオリジナルバージョンは1980年リリースの LOVE SONGS の1曲目に収録されています。
2曲目の “Just Can’t Win ‘Em All” は全米39位まで上がるヒットとなった曲で、心地よいドライブ感が魅力の佳曲です。
3曲目の “Take Me To Your Heaven” はどストレートで明るい曲。いかにもと言った感じのポップソングです。
4曲目の”Steal The Night” は私が一番好きな曲。多分80年代の曲全体でもトップ5には入る曲です。イントロのハーモニカと刻むようなリズムギターの音色だけでも最高!となる曲です。
歌詞も曲もドラマティックな感じで、実に都会的でおしゃれな曲です。夜に聴くと最高。もう何度聴いても飽きません。シングルカットされて全米26位まで上がったヒット曲です。
5曲目の “Through The Year” は、ケニー・ロジャースのヒット曲でも知られる曲。ケニー・ロジャースのオリジナルバージョンと比べるとサラッとした感じに仕上がっています。
6曲目以降は詳細を省略しますが、いい曲揃い。”Throw A Little Bit Of Love My Way” はソングライターにデヴィッド・フォスターとジェイ・グレイドンの「Airplayコンビ」が参加しておりますよ。
とは言え、アルバム後半は、あまりに前半の出来が素晴らしいので、ちょっと霞んでしまう印象はありましたかね。
残念ながら、スティーヴィー・ウッズは2014年に62歳で亡くなってしまい、新作を聴くこともできませんが、彼が80年代に残したアルバムを今こうして気軽に聴けるようになったは実に嬉しいです。
Tracks:
01: Fly Away
02: Just Can’t Win ‘Em All
03: Take Me To Your Heaven
04: Steal The Night
05: Through The Years
06: Wanna Be Close To You
07: Read Between The Lines
08: Throw A Little Bit Of Love My Way
09: Gotcha
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